「タオルハンガーなんて、タオルが掛けられれば何でもいいでしょ?」なんて思っていませんか?実は、タオルハンガーは毎日使うものだからこそ、選び方ひとつで暮らしの快適さがガラッと変わる、とっても奥が深いアイテムなんです。たかがタオルハンガー、されどタオルハンガー。デザインや機能、設置場所との相性を考えずに選んでしまうと、「タオルが乾きにくい…」「なんだか洗面所が使いづらい…」「壁に余計な穴を開けちゃった…」なんて、地味〜なストレスの原因になることも。
この記事では、特定の商品をおすすめしたり、ランキング形式で紹介したりすることは一切しません。そうではなく、あなた自身が「我が家にはこれがピッタリ!」と思えるタオルハンガーを見つけるための、知識という名の「ものさし」を提供することを目的としています。設置方法の種類から、素材ごとの特徴、場所別の選び方のコツ、そして意外な活用術まで、タオルハンガーに関するあらゆる情報を網羅しました。この記事を読み終える頃には、あなたも立派なタオルハンガー博士になっているはず!じっくり読んで、後悔しないタオルハンガー選びを成功させてくださいね。
タオルハンガー選びの基本!まずは種類を知ろう
タオルハンガーと一口に言っても、その種類は本当にさまざま。まずはどんな種類があるのか、全体像を把握することから始めましょう。大きく分けると「設置方法」と「形状」で分類できます。それぞれのメリット・デメリットを知ることで、自分のライフスタイルや家の環境に合ったものが見えてきますよ。
設置方法で分ける
どうやって取り付けるか?これはタオルハンガー選びで最も重要なポイントのひとつです。賃貸か持ち家か、壁の材質は何か、どれくらいの重さのものを掛けたいかによって、選ぶべきタイプは大きく変わってきます。
壁付けタイプ(ネジ留め式)
最もオーソドックスで、多くの方が「タオルハンガー」と聞いて思い浮かべるのが、この壁にネジで固定するタイプではないでしょうか。がっちりと壁に固定されるため、安定感は抜群です。濡れて重くなったバスタオルを何枚も掛けたい、といった場合でも安心感があります。デザインも豊富で、シンプルなものから重厚感のあるものまで、インテリアに合わせて選びやすいのも魅力です。
ただし、最大のデメリットは壁に穴を開ける必要があること。一度取り付けると、場所の変更は簡単にはできません。「やっぱりこっちの壁が良かった…」となっても、前の場所にはネジ穴が残ってしまいます。そのため、賃貸住宅にお住まいの方には少しハードルが高いかもしれません。もし賃貸で取り付ける場合は、必ず大家さんや管理会社に許可を取るようにしましょう。持ち家の場合でも、壁の内部にある「下地」という柱の部分にネジを留めないと、十分な強度が得られず、グラグラしたり、最悪の場合ハンガーごと壁から抜け落ちてしまったりする危険性があります。下地の探し方については、後の章で詳しく解説しますね。
粘着テープ・吸盤タイプ
「壁に穴は開けたくない!」という方に人気ののが、粘着テープや吸盤で取り付けるタイプです。工具不要で、誰でも簡単にペタッと貼り付けられる手軽さが最大のメリット。賃貸住宅でも気兼ねなく使えますし、取り付けに失敗してもやり直しがきくことが多いのも嬉しいポイントです。最近の粘着テープは非常に強力なものも多く、ちょっとしたフェイスタオル程度なら問題なく掛けられます。
一方で、デメリットはネジ留め式に比べて耐荷重が低いこと。重いバスタオルを掛けたり、力を入れてタオルを引っ張ったりすると、剥がれ落ちてしまう可能性があります。また、吸盤タイプはツルツルした光沢のある平らな面(タイル、ガラス、ステンレスなど)でないとくっつきません。壁紙や凹凸のある壁には使えないので注意が必要です。粘着テープも吸盤も、時間の経過とともに劣化して接着力や吸着力が弱まることがあるため、定期的なチェックは欠かせません。「ある朝、突然ハンガーが落ちていた…」なんてことも起こり得るので、その点は理解しておきましょう。
マグネットタイプ
磁石の力でくっつくマグネットタイプは、設置も移動もとにかく楽ちんなのが魅力です。磁石が付く場所さえあれば、どこにでも、何度でも、好きな位置に設置できます。「もうちょっと右が良かったな」なんていう微調整も自由自在。特に、ユニットバスの壁(鋼板が使われていることが多い)や、洗濯機、冷蔵庫の側面などで大活躍します。
デメリットは、当然ながら磁石が付く場所でしか使えないこと。一般的な住宅の壁の多くは石膏ボードなので、洗面所やトイレの好きな壁に付けられるわけではありません。購入前には、設置したい場所が本当に磁石が付くかどうかを、自宅のマグネットなどで必ず確認しましょう。また、製品によって磁力の強さが異なるため、掛けたいタオルの重さに耐えられるかしっかり確認することも大切です。強力なマグネットを使った製品も増えていますが、ずり落ちてこないかは重要なチェックポイントです。
置き型タイプ(スタンドタイプ)
壁へのダメージを一切気にしなくていいのが、床に置くだけのスタンドタイプです。移動が自由なので、好きな場所で使えるのが最大のメリット。普段は洗面所に置いておき、来客時には玄関に移動させてコートハンガー代わりに…なんて使い方もできます。複数のバーが付いているものが多く、家族分のバスタオルをまとめて干したり、洗濯物の室内干しスペースとして活用したりと、大容量なのも特徴です。デザイン性の高いものも多く、インテリアのアクセントとしても楽しめます。
デメリットは、なんといっても場所を取ること。スペースに余裕のない洗面所や脱衣所だと、圧迫感が出てしまったり、動線の邪魔になったりする可能性があります。購入する前には、置きたいスペースの寸法をしっかり測り、ハンガーを置いても人がスムーズに通れるかを確認することが重要です。また、安定感もチェックしたいポイント。足元がしっかりしていて、タオルを掛けたときにグラつかないかどうかも確認しましょう。
ドア掛けタイプ(フック式)
洗面台やシンク下の扉、室内のドアなどに引っ掛けて使うのがドア掛けタイプです。デッドスペースになりがちな扉の上部を有効活用できる、賢いアイテム。取り付けも引っ掛けるだけなので、もちろん工具は不要で、賃貸でも安心して使えます。特にキッチンのシンク下扉に取り付ければ、調理中にサッと手を拭くのに便利です。比較的コンパクトな製品が多いですが、タオルだけでなく、スプレーボトルや小物を引っ掛けるのにも重宝します。
注意点としては、扉の厚みと、扉上部の隙間に合うかどうかを必ず確認する必要があることです。フック部分のサイズが合わないと、取り付けられなかったり、ガタガタしてしまったりします。また、扉の開閉時にハンガーが動いて、壁や扉自体を傷つけてしまう可能性も。傷防止のクッション材が付いている製品を選ぶと安心です。室内のドアに付ける場合は、ドアの開閉の邪魔にならないか、見た目の圧迫感がないかも考慮すると良いでしょう。
伸縮タイプ
バーの部分が伸び縮みする伸縮タイプは、設置するスペースに合わせて長さを調整できるのが最大の強みです。「ここの壁に付けたいけど、ちょうどいいサイズのハンガーが見つからない…」という悩みを解決してくれます。壁付けタイプや置き型タイプなど、様々な設置方法の製品にこの伸縮機能が付いていることがあります。使いたいタオルのサイズや枚数に合わせて長さを変えられるので、非常に柔軟な使い方が可能です。
デメリットとしては、構造上、最大まで伸ばした状態では中央部分の強度が少し弱くなる可能性があることです。重いものを掛ける場合は、あまり伸ばしすぎない方が安心かもしれません。また、伸縮させる部分の作りがしっかりしていないと、使っているうちに縮んできてしまったり、ガタついたりすることもあるので、そのあたりの品質も見極めたいポイントです。
形状で分ける
タオルハンガーの「形」も、使い勝手や見た目の印象を左右する大切な要素です。どんな形のものが自分の使い方に合っているか、イメージしながら見ていきましょう。
バータイプ
一本のまっすぐな棒状の、最もシンプルで一般的な形状です。タオルを広げて掛けられるため、空気に触れる面積が広く、乾きやすいのが大きなメリット。特に湿気がこもりがちな場所では、衛生面を考えてもこのタイプが理にかなっていると言えます。長さも短いものから長いものまで様々で、掛けるタオルの大きさや枚数に応じて選べます。デザインもミニマルなものが多く、どんなインテリアにも馴染みやすいのが特徴です。
リングタイプ
円形や四角形のリングにタオルを通すタイプです。省スペースで設置できるのが魅力で、トイレやコンパクトな洗面所などでよく見かけます。デザイン的にもアクセントになりやすく、ホテルライクな上品な空間を演出したい場合にも人気があります。タオルをくしゅっとまとめて掛ける形になるので、見た目にも可愛らしい印象を与えます。デメリットは、バータイプに比べてタオルが密集するため、乾きにくい可能性があること。特に湿度の高い季節や場所では、タオルの生乾き臭の原因になることもあるので、こまめなタオルの交換を心がけると良いでしょう。
スイングアームタイプ
壁に取り付けた基点から、複数のバーが扇のように独立して動くタイプです。アームを広げれば、それぞれのバーにタオルを掛けて、間隔をあけて乾かすことができます。そして、使わないときは壁際に沿ってたたんでおけるので、空間を有効活用できるのが最大のメリット。限られたスペースで複数のタオルを使い分けたいキッチンや洗面所で非常に便利です。アームを動かす際に壁にぶつからないか、動かせる範囲に障害物がないかを事前に確認しておくことが大切です。
ラダータイプ(はしご型)
その名の通り、はしごのような形状をしたタオルハンガーです。壁に立て掛けて使う置き型タイプと、壁に直接固定する壁付けタイプがあります。何段にもなっていて収納力が高く、バスタオルやフェイスタオル、バスマットなどをまとめて掛けておくことができます。デザイン性が非常に高く、ただタオルを掛けるだけでなく、「見せる収納」としてインテリアの主役にもなり得る存在です。タオル以外にも、雑誌やストールなどを掛けてもおしゃれ。ただし、置き型の場合はそれなりにスペースを必要としますし、壁に立て掛けるタイプは安定性をしっかり確認する必要があります。
素材で変わる!雰囲気と使い心地
タオルハンガーの素材は、見た目の印象はもちろん、耐久性やお手入れのしやすさにも大きく関わってきます。洗面所やキッチンの蛇口、ドアノブなど、他の金属パーツと素材感を合わせると、空間に統一感が生まれてグッとおしゃれになりますよ。
ステンレス
「Stain(汚れ・サビ) + less(ない)」という名前の通り、非常に錆びに強く、耐久性が高いのがステンレスの最大の特徴です。水回りで使うタオルハンガーの素材としては、最もポピュラーで安心感のある選択肢と言えるでしょう。表面が滑らかで汚れが付きにくく、付いたとしてもサッと拭くだけで綺麗になるので、お手入れが簡単なのも嬉しいポイント。光沢のあるミラー仕上げや、ツヤを抑えたヘアライン仕上げなど、仕上げ方によって表情が変わります。モダンでスタイリッシュ、クリーンな印象を与えてくれるので、シンプルなインテリアによく合います。デメリットを挙げるとすれば、水滴の跡(水垢)が残りやすいことくらいでしょうか。でも、それもこまめに拭けば問題ありません。
アイアン(鉄)
ずっしりとした重厚感と、独特の風合いが魅力のアイアン。インダストリアルスタイルや、アンティーク、カントリー調のインテリアと相性抜群です。職人が手作業で作ったような、温かみのあるデザインも多く、空間に個性とこだわりをプラスしてくれます。ただ、鉄はご存知の通り、水分に触れると錆びやすいという弱点があります。そのため、タオルハンガーとして使われるアイアン製品の多くは、錆びを防ぐための塗装やメッキ加工が施されています。この加工が剥がれてしまうと、そこから錆が発生する可能性があるので注意が必要です。あえて錆びさせて、その経年変化を楽しむという上級者向けの付き合い方もありますが、基本的には乾いた布でこまめに水分を拭き取るなど、少し丁寧なメンテナンスを心がけると長く美しい状態を保てます。
真鍮(ブラス)
ゴールドに輝く美しい色合いが特徴の真鍮は、銅と亜鉛の合金です。高級感があり、空間を華やかで上品な雰囲気にしてくれます。クラシックなスタイルや、近年人気の韓国風インテリアなどにもぴったりです。真鍮の最も面白い特徴は、時間とともに色合いが変化していく「経年変化」を楽しめること。最初はピカピカの金色ですが、空気に触れ、人の手に触れることで、徐々に酸化して色が深まり、アンティークのような落ち着いた風合いに育っていきます。この変化を「味」として楽しむのが真鍮の醍醐味です。もちろん、ピカピカの状態を保ちたい場合は、市販の金属磨きで定期的にお手入れすれば輝きを取り戻せます。デメリットは、ステンレスなどに比べて価格が比較的高価なことと、こまめに手入れをしないと黒ずみや緑青(ろくしょう)と呼ばれる錆が発生しやすい点です。
アルミ
アルミは、非常に軽くて扱いやすいのが特徴の金属です。ステンレスと同様に錆びにも強く、水回りでの使用に適しています。比較的安価な製品が多いのも嬉しいポイント。軽いので、粘着テープや吸盤で取り付けるタイプのタオルハンガーにもよく使われています。質感はステンレスに似ていますが、ステンレスほどの重厚感はなく、より軽快でカジュアルな印象です。デメリットとしては、ステンレスに比べると柔らかく傷がつきやすい点が挙げられます。強くぶつけたり、硬いもので擦ったりすると凹んだり傷が付いたりすることがあるので、扱いには少し注意が必要です。
木(ウッド)
木のタオルハンガーは、何と言ってもその温かみのあるナチュラルな雰囲気が魅力です。無機質になりがちな洗面スペースに、木のアイテムがひとつあるだけで、空間がふんわりと優しい印象になります。北欧スタイルやナチュラル、和風のインテリアには欠かせない素材です。アイアンやステンレスなど、異素材との組み合わせもおしゃれですね。ただし、木は湿気に弱いという大きな注意点があります。濡れたタオルを長時間掛けっぱなしにしたり、湿度の高い場所に置いたりすると、カビが発生したり、木が反ったり割れたりする原因になります。そのため、木製のタオルハンガーを選ぶ際は、必ず表面に防水・防カビ加工が施されているかを確認しましょう。加工がされていても、やはりこまめに換気したり、濡れたらすぐに拭いたりといった配慮をすると長持ちします。
プラスチック
プラスチック製のタオルハンガーは、軽量で、価格が非常にリーズナブルなのが最大のメリットです。また、カラーバリエーションが豊富なので、インテリアや好みに合わせて色を選べる楽しさがあります。汚れても水で丸洗いでき、お手入れも簡単です。吸盤タイプやマグネットタイプなど、手軽に使える製品に多く見られます。一方で、金属製や木製に比べると、どうしても安っぽく見えてしまうことがあるのは否めません。また、耐久性もそれほど高くなく、強い力がかかると割れたり折れたりすることがあります。直射日光が当たる場所に長期間置いていると、紫外線で劣化して変色したり、もろくなったりすることもあります。
| 素材 | メリット | デメリット | 相性の良いインテリア |
| ステンレス | 錆びに強い、丈夫、手入れが楽 | 水垢が目立ちやすい | モダン、シンプル、スタイリッシュ |
| アイアン | デザイン性、重厚感 | 錆びやすい(要防錆加工) | インダストリアル、アンティーク |
| 真鍮 | 高級感、経年変化を楽しめる | 高価、手入れが必要 | クラシック、ホテルライク |
| アルミ | 軽い、安価、錆びにくい | 傷がつきやすい | カジュアル、シンプル |
| 木 | 温かみ、ナチュラルな雰囲気 | 湿気に弱い(要防水加工) | 北欧、ナチュラル、和モダン |
| プラスチック | 安価、軽量、カラーが豊富 | チープに見えることも、耐久性が低い | ポップ、カラフル、子供部屋 |
設置場所別!最適なタオルハンガーの選び方
どこで使うかによって、タオルハンガーに求められる役割は変わってきます。ここでは「洗面所・脱衣所」「トイレ」「キッチン」という3つの代表的な場所に分けて、それぞれどんなタオルハンガーが適しているかを考えてみましょう。
洗面所・脱衣所
洗面所や脱衣所は、家の中で最も多くの種類のタオルが集まる場所かもしれません。顔を拭くフェイスタオル、手を拭くハンドタオル、お風呂上がりのバスタオル、そしてバスマット。家族の人数が多ければ、それだけタオルの枚数も増えます。そのため、収納力、つまり「どれだけのタオルを掛けられるか」が重要なポイントになります。
家族それぞれのバスタオルを掛けるなら、置き型のスタンドタイプや、バーが3本も4本もついた壁付けタイプが活躍します。このとき、バーとバーの間隔が十分にあるかどうかもチェックしましょう。間隔が狭いとタオル同士がくっついてしまい、乾きが悪くなってしまいます。また、洗面所は家の中でも特に湿気がこもりやすい場所。素材はステンレスやアルミ、プラスチックなど、錆びやカビに強いものを選ぶのが基本です。木製のものを取り入れたい場合は、必ず防水加工がしっかり施されているものを選び、換気を徹底しましょう。設置スペースに余裕がない場合は、洗濯機にマグネットで付けられるタイプや、壁の高い位置に取り付けられるシェルフ付きのハンガーなども便利です。
トイレ
トイレで使うタオルは、基本的に手を拭くためのハンドタオル1枚です。そのため、大きな収納力は必要なく、むしろ省スペースでコンパクトなものが好まれます。リングタイプや、20〜30cm程度の短いバータイプが人気なのはそのためです。トイレは家族だけでなく、お客様が使うこともあるパブリックな空間。だからこそ、デザイン性も少し意識したいところです。タンクや手洗い器、ペーパーホルダーのデザインとテイストを合わせると、統一感のあるおしゃれな空間になります。例えば、ペーパーホルダーがマットな黒のアイアン製なら、タオルハンガーも同じ素材で揃えると素敵ですよね。設置方法は、壁の材質に合わせて選びます。壁紙が貼られた石膏ボードの壁なら、粘着テープタイプか、きちんと下地を探してネジで留めるのが良いでしょう。壁がツルツルしたパネルでできているシステムトイレなら、吸盤やマグネットタイプも選択肢に入ります。
キッチン
キッチンでは、調理中に濡れた手を拭くためのタオルや、食器を拭く布巾、台拭きなど、複数の布類を使い分けることが多いですよね。そして何より、調理の作業動線を邪魔しないことが絶対条件になります。そんなキッチンで便利なのが、シンク下の扉に引っ掛けるドア掛けタイプや、冷蔵庫の側面に貼り付けるマグネットタイプです。これらのタイプなら、壁に穴を開ける必要がなく、自分の使いやすい高さや位置にサッと設置できます。作業スペースの近くに設置すれば、必要な時にすぐ手が届いて効率もアップ。コンロの近くは油がはねやすいので、サッと拭き掃除ができるステンレス製やプラスチック製がおすすめです。デザインも大事ですが、キッチンではまず機能性と衛生面を優先して選ぶのが正解と言えるでしょう。
失敗しないためのチェックポイント総まとめ
さて、ここまでタオルハンガーの種類や素材について詳しく見てきましたが、いざ選ぶ段階で「あれ、何を確認すればいいんだっけ?」とならないように、最終チェックポイントをまとめました。これを一つずつ確認していけば、きっと大きな失敗は防げるはずです。
サイズ感は大丈夫?
デザインが気に入っても、サイズが合わなければ元も子もありません。特に「長さ」と「奥行き」は重要です。
バーの長さとタオルの幅
基本的なことですが、意外と見落としがちなのがバーの長さ。使いたいタオルを広げた時の幅よりも、少し長めのバーを選ぶのが鉄則です。タオルをきれいに広げて掛けることで、乾きが早くなり衛生的です。もし、タオルを二つ折りにして掛けるつもりなら、タオルの幅の半分以上の長さがあるかを確認しましょう。例えば、幅80cmのバスタオルを広げて掛けたいなら80cm以上のバーが、二つ折りで掛けるなら40cm以上のバーが必要、というわけです。メジャー片手に、今使っているタオルの幅を測ってみるのが一番確実です。
壁からの距離(奥行き)
タオルハンガーの「奥行き」、つまり壁からバーまでの距離も、タオルの乾きやすさを左右する重要な要素です。この距離が短すぎると、掛けたタオルが壁にベタッとくっついてしまい、空気の通り道がなくなってしまいます。特に湿気の多い脱衣所などでは、これが生乾きの嫌な臭いの原因になることも。理想は、タオルを掛けても壁との間に数センチの隙間ができるくらいの奥行きがあることです。購入を検討している製品の仕様をよく見て、奥行きのサイズを確認するのを忘れないでくださいね。
耐荷重は足りてる?
「このハンガー、どのくらいの重さまで耐えられるんだろう?」これも非常に重要な確認事項です。乾いたフェイスタオルは軽いですが、水を含んだバスタオルは想像以上に重くなります。一般的なバスタオルは、濡れると1kg近くになることも。家族数人分のバスタオルを掛けるつもりなら、最低でも数kgの耐荷重があるものを選ばないと安心できません。
特に、ネジ留め式以外の、粘着テープ、吸盤、マグネットタイプを選ぶ際は、耐荷重の表示を必ず確認してください。「耐荷重1kg」と書かれているハンガーに、濡れたバスタオルを掛けるのは少し心配です。製品パッケージや説明書に記載されている耐荷重は、あくまでも「最適な条件下で」の数値であることが多いです。少し余裕を持ったスペックの製品を選ぶことをおすすめします。
設置場所の壁の素材は?
特に壁付けタイプを選ぶ場合、設置する壁が何でできているかを知ることが成功の鍵を握ります。日本の住宅で最も多いのは「石膏ボード」という壁材です。
石膏ボード壁への取り付け注意点
石膏ボードは、石膏を主成分とした板で、叩くとコンコンと軽い音がします。この石膏ボード自体は非常にもろく、ネジが効きません。もし、石膏ボードに直接ネジを打ち込んでも、すぐにグラグラしてきて、ハンガーごとポロリと抜け落ちてしまいます。ではどうするか?答えは2つあります。
- 下地を探して、そこにネジを打ち込む
壁の内部には、柱や間柱といった「下地」となる木材が通っています。この下地にめがけてネジを打てば、がっちりと強力に固定することができます。下地は、壁を叩いた時の音の違いで探したり、「下地探し」という専用の道具(針を刺して確認するタイプや、センサーで探す電子式のものがあります)を使ったりして見つけられます。
- 石膏ボード用アンカーを使う
どうしても下地がない場所に設置したい場合は、「石膏ボード用アンカー」という補助具を使います。これは、壁の中で傘のように開いたり、ネジの力で広がったりして、石膏ボードの裏側からがっちり固定してくれる優れものです。様々な種類がありますが、タオルハンガーのようなある程度の重さがかかるものには、しっかりとしたアンカーを選ぶ必要があります。ホームセンターなどで手に入りますので、店員さんに相談してみるのも良いでしょう。
とにかく、石膏ボードの壁に直接ネジを打つのは絶対にNGと覚えておいてください。もし壁の材質がコンクリートやタイルなどの場合は、また別の専用のドリルやネジ、アンカーが必要になります。自信がない場合は、無理をせず専門の業者さんにお願いするのが一番安心です。
掃除のしやすさは?
毎日使うものだからこそ、衛生的に保ちたいですよね。タオルハンガーは意外とホコリがたまったり、水垢がついたりします。凹凸の多い複雑なデザインのものは、確かにおしゃれですが、その分掃除がしにくくなる可能性があります。特に、水滴が飛び散りやすい洗面所やキッチンで使うものは、できるだけ形状がシンプルで、拭き掃除がしやすいものを選ぶと、日頃のお手入れがぐっと楽になりますよ。
インテリアとの相性は?
最後のチェックポイントは、やはりデザイン。機能性はもちろん大事ですが、せっかくなら見た目にもこだわりたいですよね。タオルハンガー単体で見て「素敵!」と思っても、実際に設置してみたら「なんだか浮いている…」なんてことになったら悲しいです。選ぶコツは、その空間にある他のアイテムとテイストを合わせること。例えば、洗面所の蛇口や鏡のフレーム、照明器具、ドアノブなど、既にある金属パーツと素材感(ツヤありか、マットか)や色を揃えると、簡単に統一感を出すことができます。空間全体を見渡して、どんな素材、どんな色のタオルハンガーならしっくりくるか、想像力を膨らませてみてください。
タオルハンガーDIYのアイデアと注意点
「既製品では、どうしても理想のサイズやデザインのものが見つからない…」そんなこだわり派のあなたは、DIYに挑戦してみるのも一つの手です。自分で作れば、愛着もひとしお。世界にひとつだけのオリジナルタオルハンガーが手に入ります。ここでは、比較的簡単なDIYのアイデアと、安全に楽しむための注意点をご紹介します。
簡単DIYアイデア
- 流木と麻紐で作るナチュラルハンガー
海岸で拾ってきた(あるいは購入した)味のある流木の両端に麻紐を結びつけ、壁のフックに掛けるだけの最もシンプルなDIY。工具もほとんど不要で、一気にナチュラルで温かみのある雰囲気になります。ただし、重いものは掛けられないので、軽いフェイスタオルや布巾専用と割り切りましょう。
- アイアンバーと古材風の板を組み合わせる
ホームセンターなどで手に入るシンプルなアイアンバーと、ワックスなどで古材風に加工した木の板を組み合わせる人気のDIYです。板を壁に取り付け、そこにアイアンバーを固定すれば、インダストリアルでかっこいいタオルハンガーの完成。板の部分に小さな棚を作って、小物を飾れるようにするのも素敵です。
- 塩ビパイプを塗装してインダストリアル風に
安価で加工しやすい塩ビパイプと、その継手(つぎて)パーツを組み合わせて、好きな形に組み立てます。それをアイアン風に見えるスプレー塗料などで塗装すれば、まるで本物のガス管のような、無骨でかっこいいタオルハンガーが作れます。軽くて錆びにも強いので、意外と実用的です。
DIYする上での注意点
DIYは楽しいですが、安全性への配慮を忘れてはいけません。特に以下の点には十分注意してください。
強度と安全性の確保が最優先です。作ったハンガーにタオルを掛けた途端に壊れてしまったり、角が尖っていて怪我をしたりすることがないように、材料選びや組み立ては慎重に行いましょう。特に小さなお子さんがいるご家庭では、ぶら下がったりしないよう、手の届かない高さに設置するなどの配見も必要です。
壁への取り付けは、正しい知識と工具で行いましょう。前の章で説明した通り、壁の材質に合わせた適切な方法で固定しないと、落下の危険があります。DIYに慣れていない方や、少しでも不安がある場合は、無理をせずにプロに依頼することも検討してください。
そして、賃貸住宅の場合は原状回復義務を忘れずに。壁に穴を開けたり、傷をつけたりするDIYは基本的にNGです。ディアウォールやラブリコといった、壁や天井を傷つけずに柱を立てられるアイテムを活用するなど、原状回復できる方法で楽しむようにしましょう。
もっと快適に!タオルハンガー活用術
タオルハンガーは、その名の通りタオルを掛けるためのものですが、少し視点を変えるだけで、家中の様々な場所で役立つ便利な収納アイテムに変身します。ここでは、目からウロコの活用術をいくつかご紹介します。
- S字フックで吊るす収納
タオルバーにS字フックを掛けるだけで、立派な吊るす収納スペースに早変わり。洗面所ならドライヤーやヘアアイロン、キッチンならお玉やフライ返しといったキッチンツール、お風呂場なら掃除用のスプレーボトルやボディブラシなどを引っ掛けておくと、スッキリ片付き、使いたい時にサッと取れて便利です。水回りのアイテムは、こうして吊るしておくことで水切れが良くなり、ぬめり防止にも繋がります。
- ゴム手袋や布巾を干す
キッチンで使った後の濡れたゴム手袋、どこに干していますか?シンク周りに適当に置いておくと、なかなか乾かず不衛生になりがちです。そんな時も、シンク近くのタオルハンガーに掛けておけば、しっかり乾かすことができます。使い終わった台拭きや布巾を掛けておくのにも最適です。
- 玄関で傘やスリッパを収納
玄関の壁に短いタオルバーを取り付ければ、折りたたみ傘や靴べらを掛けておくのにちょうどいいスペースになります。また、低い位置に取り付ければ、スリッパラックとしても活用できます。空間を有効活用できる、スマートな収納アイデアです。
- クローゼットや押し入れで小物整理
クローゼットの扉の裏や、押し入れの壁面にタオルバーを取り付ければ、ネクタイやベルト、スカーフなどを掛けておくのに便利です。お店のディスプレイのように見やすく収納できるので、朝の身支度がスムーズになりますよ。
- 雑誌や新聞の一時置き場に
リビングやトイレの壁に少しデザイン性の高いタオルハンガーを取り付ければ、読みかけの雑誌や新聞を掛けておくマガジンラック代わりになります。床に置きっぱなしにするよりも、ずっとおしゃれでスッキリとした印象になります。
まとめ:あなたにぴったりのタオルハンガーを見つけよう
ここまで、本当に長い道のりでしたね。お疲れ様でした!タオルハンガーの設置方法から素材、場所別の選び方、そしてDIYや活用術まで、かなりディープな世界を旅してきました。もう、今のあなたは「なんとなく」でタオルハンガーを選ぶことはないはずです。
設置場所の環境(賃貸か持ち家か、壁の材質は何か)をしっかり把握し、どんなタオルを何枚掛けたいのかという目的を明確にする。そして、空間の雰囲気に合う素材やデザインを選ぶ。このステップを踏むだけで、タオルハンガー選びの成功率は格段に上がります。
タオルハンガーは、決して主役級のインテリアではないかもしれません。しかし、毎日必ず目にして、触れるものです。そんな小さなアイテムひとつに、ほんの少しだけこだわってみる。その小さなこだわりが、日々の暮らしの中にささやかな満足感と快適さをもたらしてくれるはずです。この記事が、あなたにとって最高の「相棒」となるタオルハンガーを見つけるための、頼れる地図となれば、これほど嬉しいことはありません。


